東京にクマはいる?出没地域・目撃情報と都内で注意したい場所を解説

東京の山間部にいるツキノワグマと、奥多摩などの山々を背景にした東京都市部の風景。「東京にクマはいる?」と出没地域や目撃情報への注意を示す画像。

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「東京にクマが出る」と聞くと、少し意外に感じるかもしれません。

東京には高層ビルや住宅地が広がる一方で、西部には広大な山林があります。そして、その山林には実際にツキノワグマが生息しています。

東京都によると、ツキノワグマが生息しているのは、主に奥多摩町、檜原村、あきる野市、青梅市、八王子市、日の出町などの多摩地域です。東京都は「クマが生息している首都」とされています。

さらに2026年には、東京都内の登山道でクマによる人身被害も発生しています。東京だからクマとは無縁、と考えるのは危険です。

この記事では、東京のクマについて、

  • 東京のどこにクマがいるのか
  • 23区にもクマが出る可能性はあるのか
  • 最近の目撃情報はどう確認するのか
  • クマに遭遇しやすい場所や時間帯
  • 登山やハイキングで注意すること
  • 万が一クマに出会ったときの行動

を、東京都などの公的情報をもとに解説します。

東京にクマはいる?

結論からいうと、東京にはクマがいます。

東京都西部の多摩地域の森林には、ツキノワグマが生息しています。

東京都が生息地域として挙げているのは、

  • 奥多摩町
  • 檜原村
  • あきる野市
  • 青梅市
  • 八王子市
  • 日の出町

です。

つまり、「東京=クマがいない」というイメージは正しくありません。

ただし、東京都内のどこにでもクマがいるわけではありません。

クマの生息域は主に西部の山間地域であり、特に森林や山地では注意が必要です。

東京にいるのはツキノワグマ

東京に生息しているクマは、ツキノワグマです。

胸の部分に白い三日月状の模様があるのが特徴です。

東京都によると、成獣のオスは70kg前後、メスは50kg前後が一般的ですが、個体差があり、体長140cm、体重100kgを超える個体もいます。

基本的には植物を中心とした雑食性で、人間を積極的に襲う動物ではありません。

しかし、山中で突然出会ったり、子グマを連れた母グマに近づいたりすると、身を守るために攻撃する可能性があります。

東京のクマはどこにいる?

東京でクマに注意したい地域は、主に多摩地域の西側・山間部です。

特に覚えておきたいのが次の6地域です。

地域クマへの注意
奥多摩町特に注意
檜原村特に注意
あきる野市注意
青梅市注意
八王子市注意
日の出町注意

東京都は、この6市町村をツキノワグマの生息区域として示しています。

もっとも注意したいのは山間部

同じ市町村でも、住宅地と山林では状況が大きく違います。

特に、

  • 登山道
  • ハイキングコース
  • 沢沿い
  • 森林
  • 林道
  • 山と住宅地の境界
  • 河川敷につながる緑地

などでは注意が必要です。

東京都は、河川敷についても、灌木や草地などの自然環境が連続している場合、クマが山地から市街地へ移動する経路になり得ると説明しています。

東京23区にもクマは出る?

ここは多くの人が気になるところでしょう。

現在、東京都がツキノワグマの生息区域として示しているのは、多摩地域の山間部を中心とする6市町村です。

したがって、東京23区の住宅街をクマの主要な生息地域と考える必要はありません。

一方で、「23区だから絶対に安全」と考えるのも適切ではありません。

東京都は、クマの行動範囲が拡大し、過去には目撃事例がなかった市街地周辺での目撃もあると説明しています。さらに、河川敷などが山地と市街地をつなぐ移動経路になる可能性についても指摘しています。

つまり、

「東京23区に普通にクマがいる」という状況ではないが、東京全体としてクマの行動範囲を注視する必要がある

という理解が適切でしょう。

東京のクマは増えている?

東京都の2025年度の生息状況調査では、都内のツキノワグマの個体数は、

120~378頭(平均値235頭)

と推定されています。

東京都は、過年度の調査とは推定方法が異なるため単純比較はできないとしていますが、専門家や市町村へのヒアリングなども踏まえ、都内の個体数は増加傾向にあると考えられるとしています。

これは重要なポイントです。

「東京のクマは珍しいから、それほど心配しなくてもいい」

とは単純に言えなくなっています。

東京都も、推定生息数や行動範囲の拡大などを踏まえ、人身被害を防ぐための管理が必要だとしています。

2026年は東京でもクマ被害が発生

2026年には、東京の山間部でクマによる人身被害が発生しています。

環境省は2026年7月、2026年5月に東京都内の登山道で登山者がツキノワグマに襲われる事故が発生したと公表しました。

これは東京で登山やハイキングをする人にとって重要な情報です。

「東京の山なら大丈夫」

という考え方ではなく、

東京の山にも野生のクマがいる

という前提で行動する必要があります。

東京のクマ目撃情報はどこで確認できる?

東京でクマの出没情報を確認するなら、東京都環境局の「TOKYOくまっぷ」が便利です。

東京都は、ツキノワグマについて、

  • 目撃
  • 痕跡
  • 撮影
  • 捕獲

などの情報を地図上で確認できる「TOKYOくまっぷ」を公開しています。

登山やハイキングに出かける前には、ぜひ確認しておきたい情報です。

特に注意したいのは、「自分が行く予定の登山道周辺で最近情報が出ていないか」です。

過去にクマが出たことがあるかだけではなく、直近の情報を見ることが重要です。

なお、東京都の目撃情報には、クマに似た動物の情報も含まれています。

カモシカやイノシシなどをクマと見間違えるケースもあるため、すべての情報がクマの確実な目撃とは限らない点には注意が必要です。

クマに注意したい東京の場所

では、具体的にどのような場所で注意すればいいのでしょうか。

1.奥多摩の山林・登山道

奥多摩は東京都内でも特に山深い地域です。

東京都も奥多摩町をツキノワグマの生息区域として挙げています。

登山やハイキング、キャンプなどで山に入る場合は、クマ対策をしておきましょう。

2.檜原村周辺

檜原村もクマの生息区域です。

森林や沢、登山道など、クマが利用しやすい自然環境が多いため、山に入る際には特に注意が必要です。

3.あきる野市・日の出町の山間部

あきる野市や日の出町も、東京都がツキノワグマの生息区域として示している地域です。

実際に2026年6月には、あきる野市の横沢入里山保全地域周辺でクマらしき大型獣が目撃され、東京都は夜間の立入りを控えるよう呼びかけました。

「住宅地からそれほど離れていないから大丈夫」と考えず、自然の多い地域では最新情報を確認することが重要です。

4.青梅市・八王子市の山間部

青梅市や八王子市もツキノワグマの生息区域に含まれます。

市域が広いため、すべての地域が同じ危険性というわけではありません。

山林や登山道などを利用する場合に、クマの情報を確認するという考え方が現実的です。

クマが出やすい時間帯は?

東京都は、特に早朝と夕暮れには注意するよう呼びかけています。

ツキノワグマの行動が活発になる時間帯とされているためです。

登山をする場合には、

  • 早朝の山歩き
  • 夕方遅くの下山
  • 視界が悪い場所
  • 沢の近く

などでは、特に周囲を意識したほうがよいでしょう。

クマと出会いやすい場所にも特徴がある

クマとの遭遇を避けるには、「クマがいる場所」だけでなく、クマと人間がお互いに気づきにくい場所を知っておくことも重要です。

東京都は、

  • 見通しの悪い登山道
  • 沢の音が大きく響く場所
  • クマの目撃情報が多い場所

などでは、鉢合わせに注意するよう呼びかけています。

特に沢沿いでは、水の音によって人間とクマがお互いの存在に気づきにくくなる可能性があります。

東京の山でクマに出会わないための対策

一番大切なのは、クマと遭遇しないことです。

東京都は、山に入るときには自分の存在をクマに知らせる対策を勧めています。

具体的には、

  • クマ鈴を鳴らす
  • ラジオをつける
  • 大きめの声で会話する
  • 見通しの悪い場所では手を叩きながら歩く

などです。

ただし、クマ鈴などを持っているから絶対に安全というわけではありません。

最新の出没情報を確認することと、クマと遭遇しにくい行動をすることを組み合わせることが大切です。

食べ物やゴミにも注意

登山やキャンプでは、食べ物の管理も重要です。

環境省は、クマを人里に誘引するものとして、

  • 放置された果樹
  • ペットフード
  • コンポスト
  • 家庭菜園の作物
  • 夜間に出されたゴミ

などを挙げています。

また、環境省関東地方環境事務所は、キャンプ場のテントやゴミ捨て場をクマが荒らし、その場所に繰り返し現れる例があると説明しています。

野外で食事をしたら、

食べ物もゴミも残さず持ち帰る

ことが基本です。

東京でクマに出会ったらどうする?

ここは非常に重要です。

東京都は、クマと出会った場合の状況に応じた行動を示しています。

遠くにいる場合

クマが遠くにいる場合は、

落ち着いて、その場から離れます。

走ったり、大声を出したりしてクマを驚かせないことが重要です。

近くにいる場合

クマが近くにいる場合は、

クマに背中を見せず、落ち着いてゆっくり後退します。

慌てて走って逃げるのは避けましょう。

東京都は、クマが向かってきた場合にはクマ撃退用スプレーが有効としており、環境省もクマの生息地に入る際の対策として適切に効果が検証されたクマ撃退スプレーの携帯を挙げています。

襲われた場合

万一、クマに襲われた場合、東京都は、

うつ伏せになって丸まり、組んだ両手で首の後ろ側をガードする

という対応を示しています。

顔や首などの重要な部分を守ることが目的です。

ただし、遭遇状況によって適切な行動は異なるため、山に入る前に自治体や環境省などの最新の注意事項を確認しておくことが大切です。

東京のクマ対策で覚えておきたい5つのポイント

最後に、東京でクマに遭遇しないためのポイントをまとめます。

① 東京にもクマがいる

東京西部の多摩地域にはツキノワグマが生息しています。

② 山に入る前に最新情報を見る

「TOKYOくまっぷ」で直近の目撃・痕跡情報を確認しましょう。

③ 早朝・夕暮れは特に注意

東京都は、クマの行動が活発になる早朝や夕暮れに注意するよう呼びかけています。

④ 音を出して存在を知らせる

クマ鈴、ラジオ、会話などによって、人間がいることをクマに知らせます。

⑤ 出会っても走らない

クマを驚かせないよう落ち着いて、距離をとることが基本です。

まとめ|東京のクマは「山の話」ではなくなっている

東京にもクマはいます。

ただし、東京全域にクマがいるわけではありません。

主な生息地域は、

奥多摩町・檜原村・あきる野市・青梅市・八王子市・日の出町など、多摩地域の山間部

です。

東京都の調査では、都内のツキノワグマは120~378頭、平均235頭と推定され、東京都は増加傾向にあると考えています。

また2026年には、東京都内の登山道で人身被害も発生しました。

そのため、東京で登山・ハイキング・キャンプなどをする場合は、

「東京だから大丈夫」ではなく、「東京の山にも野生のクマがいる」

という前提で行動することが大切です。

特に山へ出かける前には、東京都の「TOKYOくまっぷ」で最新の目撃情報を確認しましょう。

そして、

情報を確認する → クマ対策をする → 遭遇を避ける

という3段階で備えることが、事故を防ぐための基本になります。

なお、クマの出没状況は日々変化します。この記事だけで判断せず、登山やレジャーの直前には東京都や自治体が発表している最新情報を確認してください。